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「論理と感性は相反しない」



「論理と感性は相反しない」

 山崎ナオコーラ著

 








ナオコーラは、以前「人のセックスを笑うな」を読んで、タイトル激しい割に内容普通!と思ってからしばらくほったらかしにしておりました。
が、久しぶりに手に取る。
まずタイトルと装丁がいいね!

この本、帯で『女と男は一緒に暮らせる きらきら同棲小説』と乙女チックなことを謳っておりますが・・・どうなんこの帯。

会社員の神田川歩美と小説家の矢野マユミズ。
この二人を中心に、訳のわからんいろんなもんがごちゃごちゃ侵入してきながらの短編15編。
『同棲』というキーワードに関わってくるのは神田川の方であり、それはなかなか素敵な同棲っぷりを見せてくれたとは思うけど・・・
それよりもうちは、矢野マユミズの小説家生活の方ばかりに目を向けてしまいがちでした。

まずその名前。
本名はマユミやのに、マユミズ。
まるでナオコーラみたいやないですか。
あとがきで、ナオコーラは『ほぼフィクション』と語っておりましたが、まるで自叙伝?
いや、うちは山崎ナオコーラという人間を知らないから何もわからんけども、ええ機会やからと仕事のことも恋愛のことも言いたいこと言うてまえー!って感じがしたのです。
嫌な感じはしません。
がんばれナオコーラ!って思いました(笑)

さて、先にも書きましたが、二人の話の他にも、訳のわからんいろんなもんがごちゃごちゃ侵入してきておりまして、そのごちゃごちゃがえらいおもしろいです。
その一つが、埼玉。
もちろん埼玉県の、埼玉ね。
埼玉への愛を感じました。
小説家は、このようにして自分の愛するものに愛情を表現する場を持つことができるのか。
なんてかっこいい。
by sabazaki-jaco | 2008-10-22 22:34 | ほん