「猫の水につかるカエル」 川崎徹著 ●●●○○ お久しぶり更新です。 びっくりスローペース。 就活中なのです。 そろそろペース上げていけるように・・解放されたい!! 川崎徹さん知らないのですがCMディレクターさんだそうで、それよりも、うち的に100点満点のタイトル! エッセイと思って読んでたら、どうやら小説やったらしい。 毎日同じ時間に、公園のノラ猫にエサをあげるおじさん。亡くなった父のことを思い出しながら、生きるか死ぬかのノラ猫たちのことを気に掛けつつ。(「傘と長靴」) もしかしたら自分はガンかもしれないという恐怖の中で、父の死後実家から譲り受けたソファと、愛し愛されている一匹の猫と暮らす。(「猫の水につかるカエル」) 死がその辺でふわふわと浮いているような、掴めないし掴んではいけないようなお話が二話。 猫の水につかるカエルというのも、つまり猫用飲み水のお皿につかっちゃったカエルってことなんですけど、浮遊感がありますし。 や、実際にその光景を思い浮かべたら、もうめっちゃかわいすぎてたまらんのですが。 ん?気持ち悪いって? いやいや、かわいいですよー。 両方の話に共通して言えることで、現在になったり過去の回想になったり、場面が急に変わってついていくのが大変でした。 きっと川崎徹ワールドなんだろうと解釈。(←めっちゃ適当。あてにしたらあきません!) 安定しない感じが、さらに死を感じさせられているようです。 表題作の「猫の水につかるカエル」が良かったなぁ。 心中を勧めてくる猫(これがめっちゃおもしろい!)、ただそこで生きているカエル、色んな病気を持っているが前向きな友人、亡くなった父と母、残った遺品、私はまだ死にたくない。 誰でも死はすぐそばにあるもんなんだよ、でも生に固執することはかっこいいことなんだよって、そんなことを教えてくれてるんじゃないかなぁと思います。 #
by sabazaki-jaco
| 2010-02-19 01:02
| ほん
映画「おとうと」 蒼井優の花嫁姿!! 「ゴールデンスランバー」見ようと思って映画館行ったら、そこではやってへんかった。 なのでほんまは見るつもりなかった「おとうと」を。 よかった!! あの映画館で「ゴールデンスランバー」やってへんくてよかった!! 山田洋次監督の映画始めて見たんやけど、おちゃめな人なんやなー。 笑いあり涙ありってよく聞くけど、この映画こそまさにそれやわ。 やっぱなんと言っても鶴瓶がええわー。 驚くべきだめっぷり! 上のワンシーンは、たまたまええ服着させてもーてるだけ。 ただ一つ気になったのが、大阪、それもがっつり新世界やのに、なぜかそこの医者が標準語喋ってるっていう。。 なんであの医者は大阪弁じゃなかったんやろか。 わからんけどなんか特別な設定でもあったんかな。 普通大阪弁やろー。 にしても蒼井優の花嫁姿はかわいかった! ウエディングドレスでペロッと舌を出したりして、もうめっちゃかわいいー! #
by sabazaki-jaco
| 2010-02-05 00:42
| えいが
「ぬるい男と浮いてる女」 平安寿子著 ●●●●○ あなたの周りにもおるかもしれん、ちょっと変わった人たちの物語です。 ・お互いを利用するように結婚して、夫の実家の病院を継ぐことになった女医。夫が遊び半分で始めたカフェ、趣味が悪くてびっくりやけど、自分には関係ないんでどうでもええよ。 ・中学校時代の同級生でお金持ちのお嬢様に、久々の再会で一目惚れ。しかし彼女は、なんと、葬式に参列することが趣味なのだった。 ・家具屋さんで働く草食男子、快適な自宅を作り上げることが生き甲斐。周りに迷惑をかけないようにということだけに気を配り、仕事も恋愛も平和に平和に。 ・頼れるのは自分と金だけ。60歳独身、バリバリ働いてきた仕事も定年退職し、趣味のバレエに明け暮れる日々。バレエ教室仲間から、憧れられることが喜び。 ・スニーカーショップでバイトしている、ふわふわ男子。「何考えてんの?」とよく聞かれる。変な女の人に気に入られ、そんなこんなもまぁいっかーという感じでふわふわと。 ・その女性が近づくと、電化製品はたちまち狂ってしまう。という不思議な女性に恋をしてしまった。という男は他にもたくさん。悩むけど追いかけてまう、不思議彼女はとても魅力的なのです。 という6話。 あらすじまとめるだけで、めっちゃ長くなった!ので、箇条書き風に“・”付けてみました。 草食男子とかの今っぽいキーワードも入れつつ、ほんまにこんな変わった人、おりそうと言われたら確かにおりそうていう絶妙のライン。 うまいなー! 家具屋で働く草食男子はほんまにおりそうやし、スニーカーショップバイト男子もおりそう。 最後の電化製品の彼女はおらんやろうけど、ていうかおったら世界びっくり人間に出れちゃうわ。 「水10」(やったと思う)ていうココリコとか小西真奈美とかが出てた、変わった恋愛再現ドラマバラエティーみたいな番組あったの、覚えてはりますでしょうか、その番組を思い出しました。 全体的にコミカルなタッチで書かれてるし、このまんま映像化して放送できそう。 是非映像化を期待したいのが、最後のお話、「えれくとり子」。 なんやねん、このふざけたタイトル(笑)、っていうような内容もまぁ内容なんで、ゆるーい感じでええ感じ。 だって、近づいたら電化製品壊れるんですよ、携帯でこの彼女を写メしようと思ったら、携帯が急に壊れるんですよ。 ありえへんー! こういうふざけた小説もあってええと思います!大賛成! #
by sabazaki-jaco
| 2010-01-31 01:21
| ほん
「ヘヴン」 川上未映子著 ●●●●○ 情熱大陸の川上未映子特集のときに、川上さんが悩んで悩んで書いてはったのが、これ。 ただの頭おかしい女子やと思ってたけど、あの情熱大陸見て、川上さんめっちゃ好きになりました。 アップルティーにミルク入れて、「これめっちゃまずくないですか?!」って言うてるとことか、すてき! 「乳と卵」以降初の単行本やったんですね。 なんか川上さん自体に存在感がありすぎて、もっと出してはると思ってました。 斜視の目のことで、クラスで苛められている僕の筆箱に、ある日手紙が入っていた。 「わたしたちは仲間です」 それは同じクラスのコジマという女子からで、彼女も僕と同じように苛められいた。 二人は密かに手紙を交換して仲良くなっていき、イジメがエスカレートしていく中、お互いを支え合うようになっていった。 川上未映子といえばわけわからん文体、ですが、今回は普通の文体です。 普通の文体書けるんやこの人!(失礼!) ヘヴンとは、美術館にあるコジマお気に入りの絵のこと。 この絵を崇拝してるって言っても過言じゃないくらい、気に入っているらしいのです。 そんなとこにも見え隠れしているんですが、コジマはえらく意思が強い。 ただその強さは、かっこいいかって言われると何か違う感じがして、執着とか固執みたいなどろりとしたような印象を受けます。 川上さん本人の、独特の文体とか、体の部分への執着(「ヘヴン」では目、かな)から受けるような、強さ。 ラストはまさかの展開でした。 大どんでん返し的な意味じゃなくて、結局どうなったんかようわからんけど良かったのかも、みたいな、まさかの展開。 でも絶対的な安心感。 ていうか僕の義理のお母さんが、めっちゃ優しくて、これこそ安心感やわ。 そんな重要なシーンじゃないねんけど、めっちゃ好きなシーンがありまして・・。 病院で医者が僕に斜視の手術を勧め、費用は意外と安いんだよと話すシーン。 「そうねえ。」と医者は言った。「一万五千円くらい。」 「一万五千円。」と僕は言った。 なんかこのゆるい繰り返しが、学校での苛められているシーンの激しさと対比されて、んでなんか遊び心も感じられるしで、うまいなーって思う。 どうでもいいけど、斜視の手術って、めっちゃ言いにくい。 文体が普通やったから、それはちょっと意外やったし残念やったけど、中身というか構成というか、もうその辺はがっつり川上未映子やった。 あたりまえか。 読み終わったし、もう一回ユーチューブで情熱大陸見よかな。 #
by sabazaki-jaco
| 2010-01-27 21:08
| ほん
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by sabazaki-jaco
| 2010-01-20 17:32
| まいにち
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こんにちは。じゃこです。 本、猫、そして鯖を愛する、永遠の16さい!
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