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「れんげ荘」



「れんげ荘」

 群ようこ著

 ○○









愛想を振りまいてばかりの仕事と、小言ばかり口にする母に嫌気がさしたキョウコは、会社を早期退職し、家を出る決意をする。
家賃月3万円のおんぼろ安アパートれんげ荘で、貯まった貯金を崩して生活費毎月10万円。
何にも縛られない、貯金生活で自由きままに生活を送る。

れんげ荘の住人たちがええ感じです。
出てくる人がええ人ばっかりすぎる気もしますが、特に管理人さん、ええ人すぎる。
おんぼろ具合がどうこうよりも、あの管理人さんのアパートなら安心して住めるわ。
寒い冬でも、共同トイレをせっせと磨く管理人の娘さんも。

キョウコが折角の貯金生活を、全然楽しめていないように思えるのが、とても気になる。
最初はなにもしないことに戸惑うのはそらそうでしょうけど、最後にはもうちょっとは楽しんでいてほしかったなぁ。
キョウコは無趣味っぽいしあれやけど、趣味がある人なら、貯金生活はほんまたまらんと思う。
まぁ、そもそも相当な貯金が必要なんですけどね。

それに貯金生活を楽しむというよりは、ひたすら、れんげ荘のおんぼろ具合に悩まされ続けていただけのように思えてなりません。
なぜすきま風とか湿気とかに、そんなに苦労してまで貯金生活をせなあかんのか。
そんなに大変なら、ちょいとパートでもしてもう少しええとこに住めばええのに、とずーっと思いながら読んでいました。
最後までキョウコがなんであんなにれんげ荘にこだわるのか、わからず。

前半の、母との確執のあたりや会社をやめるあたりは、おもしろかったのですが。
後半はだらだら、特に終わり方は、まだ続くとしか思えへんちょっと気持ち悪い終わり方でした。
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by sabazaki-jaco | 2009-11-30 22:48 | ほん
「重力ピエロ」



「重力ピエロ」

 伊坂幸太郎著

 









どんどん映画化されてってますね。
次は「ゴールデンスランバー」やとか。
この「重力ピエロ」も、今年春にやってたんを見ました。
映画は映画でめっちゃおもしろかったんですけど、やっぱ原作ですね、本ですね!

連続放火事件の現場の近くには、必ずグラフィティアートがある。
放火と落書きの法則に気付いた春は、遺伝子の研究をしている会社に勤める兄の泉水に、犯人を捕まえようと声をかけた。
最強の兄弟が、放火と落書きの謎に挑む。

放火、グラフィティアートの謎の単語、遺伝子。
記号やキーワードを拾っていく様子は、まるでクロスワードパズルみたいです。
めっちゃ難解なクロスワード。
平面じゃなく、3Dやでこれ。
ねじれの位置みたいな半端なもんじゃなくて、がっちりきっちり作り込まれたパズル。
すごすぎる。

伊坂幸太郎の天才っぷりに、心の奥底から感心させられること間違いなしです。
遺伝子のほんまパズルみたいな話やし、余計に頭ええ感じがむんむんします。
そして最後に書かれた参考文献の多さ!(読んだらすぐ眠くなりそうな、難しそうな題名ばかり)

ミステリーの謎解きがおもしろいってだけじゃないのです、さらに。
一番すてきなところは、なんと言うても家族愛ですよ!
泉水と春のお父さんは、最高にかっこいいお父さんなのです。
やっぱ伊坂さんは、かっこいい大人を描くわー。
ミステリーやのに、涙が出ちゃう。

でも原作よりも先に映画を見ちゃうと、どうしても俳優さんの顔を浮かべながら読んでしまう。
それがちょっと悲しいです。
想像の幅が狭まっちゃいますもん。
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by sabazaki-jaco | 2009-11-21 02:01 | ほん
「なくもんか」(映画)


映画「なくもんか」

ハムカツ食べたい。。







クドカン脚本、阿部サダヲ主演のコンビ、おもしろくないわけがないし裏切りません!
その上、泣ける!

ハムカツがね、ほんまおいしそうやねん。
こないだから、まぁ「なくもんか」のポスターの影響やとは思うけど、ハムカツ食べたいって思ってたし、もうハムカツ食べたい。
ハムカツってどこで売ってるんやろ。

配役がおもろいのですよ。
瑛太と塚本高史がお笑いコンビで実際漫才やってたり、いしだあゆみが痴呆症の母親なんやがめちゃくちゃやし、パートのおばちゃん片桐はいりってそれだけでおもしろいし。
今回の瑛太の髪型がかわいすぎる!
やっぱ瑛太はかっこええわー。

ハムカツハムカツ。
大阪でハムカツ食べれるとこ教えてください・・!
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by sabazaki-jaco | 2009-11-18 21:38 | えいが
「かんたん短歌の作り方」



「かんたん短歌の作り方」

 枡野浩一著

 ○○









「手紙魔まみ・・」のときにも書きましたが、短歌詠んでます。
毎日が57577で、超楽しいです。
これまで完全に独学で見よう見まねで詠んできたし、もうこのまま突っ走るつもりやったんですが、ちょいとびびってハウツー本に手を出してしまいました。

「キューティーコミック」ていう雑誌の1コーナーだったものを、まとめて一冊にしたものです。
歌人枡野浩一が教祖となり、信者(読者たち)から送られてきた短歌を添削し、アドバイスしています。
添削、大分厳しめ。
うちやったらすぐにへこたれるレベルやわ。

短歌の教え方としましては、手取り足取り親切丁寧にていう感じじゃなくて、明るく楽しく誰でも気軽にカモーンていう、軽いノリの感じです。
まぁもともとが漫画の雑誌やしな、若者に話しかけるように書かれております。

短歌素人がこの本の感想文で採点3点て、どんな根性しとんねんとお思いのことと察します。
短歌のことはわからんので、短歌入門書として3点ていう点数をつけたわけではございません。
さすがにそんなに恐いもの知らずではないです、うち。
ほな何がって、枡野さん(教祖)が好きじゃないねん!
最も苦手なタイプやねん!
それだけ!

最後のほうにちらっと、スキンヘッドにする前の写真が載ってたんですが、枡野さん、髪の毛あるほうがかっこいいです絶対。
ていうかかわいいな。かわいいわ。

まぁ短歌は引き続きじゃんじゃん詠んでいくつもり。
多分、短歌入門書の類いはもう読まんと思いますの。
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by sabazaki-jaco | 2009-11-14 02:44 | ほん
「海峡の南」



「海峡の南」

 伊藤たかみ著

 









最近たかみさん、ポポポンッと新刊出しまくりですね、うれしい!

父は故郷の北海道を出て、ナイチに渡った後も関西を転々とし一カ所にとどまることなく、また金儲けの話が好きな人だった。
タイのチェンマイへ行くという手紙を最後に、音信不通になってしまった父。
祖父が危篤の状態にあると連絡を受け、僕ははとこの歩美とフェリーで北海道へと渡ったが、やはり父の行方はわからないままであった。
北海道の親戚たちの中で、血のつながりや父の昔の姿を想いながら、僕は父を探し始める。

この小説の僕は、父のこと別に好きじゃないんです。
チェンマイに行くていう手紙をもらったかって、ふーんなんでチェンマイなんやろーふーん、くらいにしか考えてへん。
やのに祖父が危篤になって父の故郷を訪れ、仰山の親戚にも囲まれ、父との血のつながりを意識せざるを得なくなる。
しかもこの僕、はとこの歩美と付き合っていたりするんです。
つながるつながる。

北海道と関西の描き方の対比がすごく効いていていい。
危篤の祖父を見守る父不在の冬の北海道と、過去の振り返りとして語られる、父が色んな金儲けの話に手だしまくって元気やった時代として描かれる関西と。
静と動と、冬と夏と、死と生と。

たかみさんの描く大阪、めっちゃ好きです。
ガサツやし、汚いし、厄介な感じやし、美しく描いてくれてるってわけじゃ全然ないけど、大阪人として読んでいてなんか心地いいんですよね。
「ドライブイン蒲生」の大阪とか、ほんますばらしいし。

ところで、たかみさんと角田さんて離婚してはったんですね。
知らんかったー!
なんかちょっとしょっく。
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by sabazaki-jaco | 2009-11-12 00:39 | ほん
「風が強く吹いている」(映画)


映画「風が強く吹いている」

映画も原作もさいこー!







三浦しをんの原作がめっちゃ好きなもんで、好きすぎるもんで、映画化と聞いてどうなんやろーて思っていたんですが、あーおもしろかった!
原作に忠実ってわけじゃなかったけど、映画は映画ですごく良かったです。
おんぼろ寮に住む10人の苦学生が、箱根駅伝を目指す、というわかりやすーいストーリー。

ハンカチがどろどろになるくらい泣きました。
一区走り切るごとに涙。
それどころか、予選とか普段の練習の時点でもう泣いてたな。
部活に打ち込む若者、ていう設定に弱いんですよ、うち。

ソフトバンクのお兄ちゃんが、めっちゃええ味出してたわ。
双子(もちろん斉藤慶太・祥太)も、ぴったしや。

映画見た後、もっぺん原作が読みたくなったから本屋に寄ったら、文庫化されていたので単行本のほうは置いてへんかった。
「風が強く吹いている」は、絶対単行本のほうがいいんです!
表紙に10人の絵と箱根までの地図が描いてあって、しかもその絵描いてるの、山口晃さんなんです。
文庫はシンプルな、男の子が走ってるってだけの絵なんで、残念ー。
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by sabazaki-jaco | 2009-11-11 21:51 | えいが
「神去なあなあ日常」



「神去なあなあ日常」

 三浦しをん著

 ○○









『なあなあ』は、『ゆっくり行こう』や『まぁ落ち着け』の他いろんな意味で使われている方言で、三重県の山奥のさらに山奥の神去村の住人たちののんびりした性格をよく表した言葉だ。
高校卒業後の進路が決まっていなかった平野勇気は、担任と親に無理矢理就職先を決められてしまい、その神去村で林業をすることになった。
山以外なにもない携帯もつながらない村で、初めて触るチェーンソーに苦戦し、プライバシー筒抜けの村人たちに戸惑いながらも、林業のおもしろさに魅了されていく、勇気の一年間の記録。

林業と言えば、数年前のNHKの朝ドラの「ほんまもん」で、主人公の池脇千鶴の家が確か林業をやっていたなぁと、まぁ思い出したっていうだけなんですけど。。
林業、すごすぎる。
チェーンソー腰にぶら下げて木に登ったり、ほんではるか上の方でロープ一本で体固定して枝を切り落としたり、木の苗植えるんももちろんひとつひとつ手作業でとか、とにかくめっちゃ大変そう。
そこに状況よう知らんまま放り込まれるって、どんな状況やねん。

勇気は、特別優しいとか素直とか熱いとか、そんな性格ってことでもなく普通の子です。
仕事についても、がんばるぞって意気込んでがんばるんじゃなく、神去村で暮らすうちに、少しずつ林業に興味を持ち、最後には林業の虜になっちゃう感じ。
勇気が神去村のことを好きになっていくと、なんかわからんけどうちも嬉しくなっていくんです。
自分の故郷のことを好いてくれてるみたいに思えて。
故郷なんてありませんけどね、うち。

ほんで、なんといっても一番おもしろかったのは、神去村の祭り。
命がけにもほどがあるやろて言うような、無茶苦茶な祭りや。
それを知らされへんまま参加させられてしまう勇気が、戸惑いながら文句いいながら(そらそうやわ)、でも結局魅了されちゃうんですね。

最後はほんまおもしろかったんですけど、星3つなのは、中盤までがだらだら気味で飽きてしまって、読むのに時間かかったせいです。
前半は村と林業の説明が多めなんで、激しい波もそうないですしね。
最後あ、超大波で一気に全部流してどばーっ!!て感じです。

ちなみに、神去村は実在はしないみたい。
やからあの祭りもフィクションやと思いますが、ていうか祭りが実在したら恐すぎる!てくらいのレベルなんですがね。
しをんさんの祖父が、三重の山奥で林業をされていたそうです。
そういうのを聞くと、小説家ってすげーって思います、やはり。
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by sabazaki-jaco | 2009-11-06 23:49 | ほん