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「L magazine」



「L magazine」

 京阪神エルマガジン社発行

 









ついにこの日が来てしまいましたか。
大好きな雑誌「L magazine」通称「エルマガ」が、今月号で休刊なのです。

エルマガは関西の雑誌なんで、ご存知ない方のために説明を少々。
毎月非常に興味深い特集(書店、文房具、猫等)を組み、また映画や演劇、アート情報をええ感じで提供してくれるカルチャー雑誌。
実際に使える情報ばかりやったし、実際に使っていろんなとこ行ったし、未だにバックナンバー出してきてそれ見て出掛けたりもします。
んで誌面がおしゃれなのがまた嬉しい。

休刊するんやったらこれまでのエルマガ捨てたり切り抜いたりするんじゃなかったー、と後悔しておったところに、ええ情報が。
アメ村のdigmeoutで、1月18日(日)まで「L magazine展」をやってるそうです。
バックナンバーも一部展示してあって、閲覧可能とのこと!
チョップリンのトークライブも気になりますが・・・。
年末年始、忙しくなりそうやなー。


エルマガ、きっと復活してくれることを期待しています!
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by sabazaki-jaco | 2008-12-26 01:35 | ほん
「星へ落ちる」



「星へ落ちる」

 金原ひとみ著

 









忠告します。
今つらい恋愛をされている方は、読まない方がいいかもしれません。
凹みます。
沈みます。
落ちます。

彼が部屋に来てくれるのを待っている、私。
彼が最近女と浮気していると知ってしまった、僕。
彼のことを好きになった彼女に逃げられた、俺。

ここには、私、僕、俺、そして彼の四人が出てきます。
私、僕、俺の三人の視点から語られる、それぞれのつらい想い、帯の言葉をお借りして「絶望」。
彼の視点からは一切語られておりませんので、彼だけが生き生きしているように見えて仕方ありません。
それ以外はつかみどころがなくて非現実的に思えます。

とにかく対比がすごい。
それが顕著に表れているのが名前です。
ここでは一切の人間に、名前が与えられておりません。
それに対して、ジントニック、ル・クーゼの鍋、コックローチドリームというパソコンゲーム。
これらのものの名前の、なんと具体的なこと!
この対比が、人間の絶望感をより引き立てて見せているのやと思います。

ケータイ小説は話がリアルやからおもしろい!と、何かに書いてあったのか誰かが言っていたのか。
よう忘れましたが、それやったら金原ひとみの本読んでみはったらどうかなと、おすすめしたいです。
痛々しさとか、恋愛のつらさとか、通じるとこがあるんじゃないかなと・・。
うち、ケータイ小説読んだことないですが。
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by sabazaki-jaco | 2008-12-19 22:59 | ほん
「本棚2」



「本棚2」

 ヒヨコ舎編

 






友達の家に遊びに行ったりすると、本棚がとても気になります。
なのでじっくりと見せていただきます。
本棚を見れば、その人の趣味嗜好はもちろん、人柄からその人の裏側まで、全てが見えるような気がするのです。

また、友達がうちの部屋に遊びに来た場合、うちの本棚を見てもらえるととても嬉しいです。
うちの本棚のどの本に興味を持ってくれるのやろうと、そこが知りたいのです。
この人にはこんな本がええんではなかろうかと、薦めてみたりもします。
セレクトショップの店員さんはこんな気分なのやろう。
悪くないなぁ。

「本棚」をとばして「本棚2」から読んだのは、西加奈子の本棚が載っていたから。
大好きなんです、西加奈子。
西さんが薦めてた小森和子の「流れるままに、愛」は今度読んでみます。

作家の他にも、書評家や漫画家や絵本作家など、15人の本棚紹介。
それぞれ趣味のわかりやすい本が仰山並んでおりました。
最初西さんしか読む気なかったんですが、写真多いんですぐ読めるし、こだわりあったりなかったりをそれぞれ好きに語っているのでおもしろい。
本棚に人形を飾りまくっている人もおり、一巻二巻三巻が別々のところに入っている適当な人もおり、高さがぴっちりそろっている人もおる。
やはり人の本棚はおもろいです。

ところで、ブクログというサイトをご存知でしょうか?
インターネット上に、自分の本棚を作ることができるサイトです。
うちもこのブログを始めるよりも前から利用しておりまして、右のおきにいりの中にも登録しているんですが。
よかったら見てみてください。

ブクログ:http://booklog.jp/
じゃこの本棚:http://booklog.jp/users/sabaneko
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by sabazaki-jaco | 2008-12-18 23:17 | ほん
「イン・ザ・プール」



「イン・ザ・プール」

 奥田英朗著

 ○○









プール中毒、持続勃起症、ストーカー被害妄想、携帯電話依存、確認脅迫神経症。
変な病気を抱えた彼らが訪れた伊良部総合病院、そこの精神科医伊良部一郎はえらく変人であった。
伊良部医師のわけわからんくて滅茶苦茶な言動に振り回されながら、患者たちの治療?は進む。

何かで誰かが「すごく笑える!」と評価していたので気になっておりました。
表紙がまた不思議な雰囲気をかもし出していて、やっぱり気になっておりました。
それでやっと読んだんですが・・・。
ん?意外とおもしろくない。
これが最初の感想。
いや、「意外と」を前に持ってきたにしても、「おもしろくない」というのは語弊があるかもしれないですね。
笑いを理解できない。
アメリカンジョークを聞かされて、「な?超うけるだろ?」と言われた感じ。

いや、うちは否定しているのではないのです。
さっき書いたでしょう、「最初の感想」と。

伊良部は、太っていて、相当なマザコンで、他人の目など一切気にしない性格で、自己中心的で、ほんでもって無駄に金持ち。
ごめんやけど嫌なタイプやよねー。
しかもアクション俳優のオーディションを堂々と受けたりするからまたすごい。
もうツッコミどころ満載!

しかし読み進めるうちに、そんな伊良部がかわいく見えてきたりするんです。
うちは全5話中、4話目で彼を受け入れました。
ちょっと遅め。
治療とも呼んでええんかもわからんような滅茶苦茶なことばっかりやりながらも、最終的には解決する、そしてうちは伊良部を信頼する。
そんな流れで伊良部にはまっていくのやと、そう解釈しました。
というかそうとでも自分に言い聞かせないと、伊良部を受け入れてしまった自分が悲しい。
そのくらい伊良部は変人やから。

「空中ブランコ」という続編があるとの噂なんで、なんやかんやでうちもきっと読んでまうのやろうと思います。
こうやって皆「伊良部中毒症」となり、伊良部医師のもとに通うようです。
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by sabazaki-jaco | 2008-12-15 22:28 | ほん
「美女と竹林」



「美女と竹林」

 森見登美彦著

 









妄想小説家森見登美彦氏による、竹林エッセイです。

森見氏の好きなもの、美女と竹林。
お友達の鍵屋さんの実家が所有しているが、長年ほったらかしで伸び放題荒れ放題になっている京都は桂の竹林を拝借し、竹を刈らせていただくことになった。
竹を刈ったり、かぐや姫を探したり、竹を刈りたいが締切がーと嘆いたり言い訳をしたり・・・。
そんなこんなで、森見節炸裂しまくりです。
ま、竹林に関しては50%が妄想、美女に関しては100%妄想。

特に「MBC(モリミ・バンブー・カンパニー)」の行がものすごい!
「MBC(モリミ・バンブー・カンパニー)」とは何か。
詳しくは是非実際に本を読んでいただきたいのですが、簡単に説明しますと、森見氏が社長の竹林会社のことです。
小説家とカリスマ竹林経営者の、多角的経営。

もうどこまでが真実で、どこからが嘘っぱちか。
お手上げです。
わかりません。

うちも嗜む程度に妄想はいたしますが、まだまだ未熟やなぁと感じました。
師匠!ついて行きます!!
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by sabazaki-jaco | 2008-12-11 22:55 | ほん
「とりつくしま」



「とりつくしま」

 東直子著

 








取り付く島もない・・、といった言葉がありますが、「とりつくしま」とバチッと切ってしまうことによる、ものすごい違和感。
違和感って言いきっちゃうと、悪い感じがしますね。
そうじゃなくて、気になるー、感じ。

この世に未練を残したまま死んでしまった人に、あの世のとりつくしま係から、最後のプレゼント。
生きているもの以外なら何にでも、そのモノになって、この世をもう一度体験することができる、それがとりつくしまです。
ある人はトリケラトプスのマグカップに、またある人は母の補聴器に、そしてある人は・・・、といった感じで、11編。

この本は小説ですが、東直子さんは、歌人です。
短歌詠んではる人です。
だからか、すっごく繊細な言葉選びだし、優しい。
ゆりかごでゆらゆら揺られて、上の方でくるくる回っているメリーゴーラウンドみたいなんを、夢心地に見ているような、そんな気分になれます。
ただ内容は、ええ話やけどええ話なだけやなってのとか、ありそうな感じやなってのも、ないこともない。

おまけ。
今日のブログは、東直子さん風に書いてみました。
どこが、って。
「、」を、たっぷり、ゆったり、使うところです。
この本を読み始めて、まず気になったのが「、」の多さでした。
小学生の音読やないんやから、「、」なんて無視していつも通り読んだらいいもんの、実際に「、」が入っているのを見ると、ちゃんと一拍置いてしまうものみたいです。
これは、なかなか不思議な感覚です。
体験してみたい方は、是非、読んでみてください。
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by sabazaki-jaco | 2008-12-04 22:03 | ほん
「対岸の彼女」



「対岸の彼女」

 角田光代著

 








専業主婦の小夜子は、娘あかりの公園デビューに失敗して以来、近所の公園を巡る毎日。
このままではいけないと、働きに出ることを決意する。
小夜子が面接を受けた会社の女社長葵は、偶然にも同じ大学出身で同い年であった。
そのことで二人は意気投合。
結婚していて子持ちで内向的な性格の小夜子と、バリバリ仕事をし誰とでも打ち解けることのできる性格の葵。
見事に真逆ですね。
正しく、「対岸」。

性格がどんなに違っても、小さい頃なら関係なしに仲良くなれたんやろう。
目立つ目立たない、金持ちか貧乏か、どんな仕事をしているのか、結婚してるかしてないか、子供がいるかいないか。
大きくなるにつれて壁がどんどん増えていく。
これって何?
プライド?

そう言うと、大きくなるのって嫌やなぁと思う。
しかし「対岸の彼女」の中には、こんな言葉も出てきちゃうんです。
『なぜ私たちは年齢を重ねるのか。』

なんでって、来年になったら一つ年を取るもんなんやからしゃーないやん。
ってアホみたいにこう思ったんですが、問いには回答を。
角田さんはきちんと答えを用意してくれております。
大人になったって、友達欲しいもんな。

さてここで一つわかったこと。
角田光代は確かだ。
「対岸の彼女」により、うちの脳内においてこの公式は証明されました。
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by sabazaki-jaco | 2008-12-01 23:21 | ほん
「かもめ食堂」



「かもめ食堂」

 群ようこ著

 









最後の作者紹介の文章の中に、こう書かれてありました。
『本書は初めて映画のために書き下ろした作品。』

そういうことやったんか。
うちは先に映画を観て、それで今日「かもめ食堂」を読んだわけなんですが、あまりにも映画と本の内容が同じやったんでびっくりしてたんです。
本が原作で映画化された場合って、いやそんな女おらんかったでって感じで登場人物が増えていたり、実は原作30ページくらいしかなかったり、あれーってなる場合多いやないですか。
その感覚が皆無やったもんで。

サチエ=小林聡美、ミドリ=片桐はいり、マサコ=もたいまさこ
これが特に完璧にマッチしすぎなんですよ!!
きっとこのお話を書き始める前から、この三人は決まっていたんでしょうね。
てかそうとしか思えません。
この三人をイメージして書き上げたのが「かもめ食堂」ってことになるんやろうか。
やとしたらかっこいいなぁ。

もう一回映画の方も観たいな。
あ、「めがね」も観ないといけないんやった。
小林聡美デー作ろっかな!
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by sabazaki-jaco | 2008-11-27 23:56 | ほん
「短歌の友人」



「短歌の友人」

 穂村弘著

 









毎月ダヴィンチの最後の方に「短歌ください」というコーナーがあります。
読者から応募された短歌を穂村さんが選んで解説してくれる、というものです。
短歌といえば、教科書で昔に習った俵万智の「サラダ記念日」くらいしか知りませんでしたが、そのコーナーに載っていた一般の読者の歌を読んで、生意気にもこう思ったのでした。
うちにも詠める気がする、と。

そして実際、詠み始めてみました。
短歌が浮かんだら携帯のメモ機能に保存し、後で読み返して改良しノートにまとめる。
短歌の詠み方なんか何にも勉強せずに、全くの独学と思いつきで歌はたまっていきました。
ちょっと短歌の本でも読んでみるかと、手に取ったのがこれ。

歌人穂村弘さんによる、短歌の解説本。
始めは口語で詠まれた初心者にもわかりやすい歌から、だんだんと昔の歌人の歌も交えながら、最後は本格的な歌の解釈や歌人研究。
穂村さんの「僕なんてまだまだですが・・」とでも言いたげな優しい語り口がとても素敵で、ああきっとええ人なんやろなぁと感じられる一冊です。

しかし、がつんと打ちのめされました。
詠める気になっていてすみませんでした。

この本を読む途中から、うち、短歌が詠めなくなってしまったんです。
なんか、恐くて。
今、超弱気です。
「短歌の友人」って言うけど、友人というよりは門番か監視人のように思えてなりません。
あ、でも、そんな恐ろしいことは全然書いていないんですよ!
うちが甘っちょろい気持ちで短歌に手出したからあかんのです。

とりあえず、短歌の詠み方みたいな本を一冊読んでみようと思います。
それでええと思える歌が詠めた際には、きっとここで発表、したいな。
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by sabazaki-jaco | 2008-11-26 21:52 | ほん
「銀河不動産の超越」



「銀河不動産の超越」

 森博嗣著

 ○○








「すべてがFになる」というタイトルがずーっと気になりつつも未だに手を出せずにいて、それでもやっぱり気になるので、こうやってまだ読めそうな表紙のものをとりあえず読んでみるのです。

やる気も気力もなく何事もゆるーくやり過ごしてきた高橋が入社したのは、従業員が彼を含めて3人の小さな不動産屋、銀河不動産。
すごい未来的な名前やからわけわからん物件ばっかり取り扱っているのかと思ったら、いえいえ、ごく普通の不動産屋です。

贔屓にしてもらっている社長夫人がある日店を訪れました。
「なにかおもしろいところないかしら」という無茶なフリにもお応えして、高台の森の中に建つ変な形の建物を高橋が案内することに。
高橋のことを気に入った社長夫人は、彼をそこに住まわせます。
それから高橋の生活は激変。
銀河不動産に来た変なお客たちと彼の家と生活がもう入り乱れてめちゃくちゃ。
不動産屋をはるかに超越しております。

さて、読み終わった現在、うちの頭はとても混乱しております。
この本は、いったい何が言いたいんでしょう。
森博嗣の本はこれ以外に読んだのは「少し変わった子あります」だけで、こっちもようわからん話でした。
大人の世界やなぁようわからん。というのが、そのときの感想。
「銀河不動産」のほうがまだ理解できたけど、やっぱりわからん。
何なんでしょうか、この読んだ後に残る違和感は。

星新一なんかも訳のわからん世界ですが、星新一の場合は「訳のわからん世界を読むぞ」と意気込んで読み始めるわけですから、頭の準備があるわけです。
また川上弘美あたりも訳のわからん世界を書いたものもありますが、こちらの場合は最初から変ないきものが出てきたりするので、読み始めた時点で「これはちょっと違うかも」と心構えができるのです。

しかし森博嗣に関しては、(うちの思い込みかもしれませんが・・)ミステリーを書いている人やと思っていましたし、出だしはごく普通の人間が出てくるだけです。
蛇口からもやしが出てきたり、玄関入ってすぐにサンショウウオが寝ていたりなんていう有り得ないことは、何もないのです。
なのにこの違和感!
気持ち悪い!

こうやって不思議な気持ちを溜め込んで、「すべてがFになる」を避けたままどんどん月日は過ぎていってしまうのです。
何者なんでしょう、森博嗣氏。
わかり合える日は来るのでしょうか。
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by sabazaki-jaco | 2008-11-24 22:28 | ほん