「金魚生活」



「金魚生活」

 楊逸著

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中国の内陸の方のとある街のレストランで働いている玉玲は、店長から金魚の世話係を任されることになった。
金魚は中国語で“ジンユ”と読み、“金余(ジンユ)”と発音が同じことから、縁起がいいと言われており、店長はえらく金魚を大切にしている。
娘が日本で結婚し出産を控えているため、玉玲は来日する。
そして娘から日本人男性との再婚を勧められるが、中国に残してきた恋人や金魚たちのことが気になり、日本と中国の間で悩む。

楊逸さんはれっきとした中国人やと思うんですが、これは完璧な日本語の小説です。
ま、この「金魚生活」は芥川賞をとった以降に出た本ですし、そもそも出版されてるねんから、小説として日本語が完璧なんはごく当然のことなんですけど・・。
でもプロフィールに“在日中国人作家”って書かれてあったんですが、てことはずっと日本にいてはんのかな?
あんまよくわからんくてすみません。

まず舞台は中国から。
中国の土地のことを、あんまり描写しているところは特にはないんですが、目の前に中国の大地が広がる、ような気がしました。
玉玲が働くレストランであったり、タクシーに乗っていたり、そんな少しずつの場面から想像できたのかもしれないのですが、そしてうちが元々中国に行ってみたいって想いがあるからかもしれませんが、ああ、中国ええなぁと思いました。

そして日本へ。
日本語が喋れない上に、初海外の玉玲は、もうあらゆるもんに戸惑いまくり。
公園で太極拳とかしてる人がいなくて、がらんとしてることに驚いたり。
中国人から見た日本の景色が、おもしろいんです。
カルチャーショック受けまくりの玉玲。
あーそんなとこにそんな風に思うんかーと思いながら、なんか勉強になった気分です。

さっき中国ええとこやなぁと思ったって言ったとこなんですが、日本がこれまたええ感じに描かれていて、日本これまたええとこやなぁ。
さっきと同じく、日本の美しい風景の描写みたいなんは、やはり特にはありません。
魅力を引き出す技を持ってはるんやろなぁ、楊逸さんが。

それから表紙の金魚の写真は、蜷川実花です。
こないだ「さくらん」見て、金魚かっこええ!!って気分やったんもあって、ああうっとり。
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by sabazaki-jaco | 2009-03-17 02:03 | ほん