「ミュージック・ブレス・ユー!!」



「ミュージック・ブレス・ユー!!」

 津村記久子著

 








高校生のときにこの本に出会えていたら、うちはもっとかっこいい人間になっていたはずや。
津村さん芥川賞おめでとうございます。
ほんでこの本、めっちゃすばらしかったです。

仕事中から寝る寸前まで、ああ早く続きが読みたい!と始終考えていましたし、その反面、ああもうちょっとで読み終わってしまうからゆっくり読まなくては!と矛盾したことを考えてもおりました。
この感覚を与えてくれた本は、好きな本リストの中でも殿堂入りってことにしています。
ちなみにこれで殿堂入りは五冊目で、他は、「きいろいゾウ」「ミッキーかしまし」(西加奈子)、「風が強く吹いている」(三浦しをん)、「チョコレートコスモス」(恩田陸)です。

アザミは背が高く、メガネをかけ、髪を赤色に染めていて、歯の矯正器にはカラフルなゴム付きの高校三年生。
そしてほぼ一日中イヤホンをつけ、ひたすら洋楽のパンクロックを聞いている。
アザミのいたバンドは解散し、高校に行ったり補習や追試を受けたり、進路は決まらんけど友達のチユキと遊んだりしてうだうだ過ごす。
「自分のことはようわからん」(アザミ談)、そんな感じでぐだぐだな毎日。

冒頭にも書きましたが、これを高校生の自分が読んでいたら、かっこいい人間!とまではいかんかもしらんけど、もっとかっこいい高校生を目指して生きていたんじゃないかと、ほんと思います。
アザミは完全にあほやけど、文句なしにかっこいい。
読み始めてから割とすぐにうちはアザミのかっこよさに惚れ込み、後はもう憧れの眼差しでアザミのことを見ていました。
吉本ばななの「TUGUMI」に出てくるつぐみのかっこよさに対する目線と、同じようなもんやと思います。

アザミのぐだぐだ感と伴ってか、まぁ特に盛り上がる部分もないっちゃないので、お話も全体的にぐだぐだした感じやと言われたらそんな感じもしないでもないです。
なんか回りくどい喋り方ですみません。
こんなに盛り上がりもないのに、アザミは最後までぐだぐだやのに、高校卒業しても感動の“か”の字も感じられないのに!
なんかけなしまくってるみたいですがすみません。

でも読み終わった後は、なんやわからんけどさっぱり、頭の中がクリアになった感じです。
ガンガン好きな音楽を聞きまくって、んでイヤホンを外して、耳に風が当たって気持ちいいーっていうようなさっぱり感。
ミュージック・ブレス・ユー!!っちゅうことやな。
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by sabazaki-jaco | 2009-03-08 22:35 | ほん