「苺をつぶしながら」


「苺をつぶしながら」

 田辺聖子著

 




愛とは何ぞやと頭を抱えているところに、友達がこの本を送ってくれました。
大阪の女で愛といえば、お聖さんですか。

名言だらけでした。
格言と言ったほうがええかもしれない。
“人は自分が愛したもののことは忘れても、自分を愛した人のことは忘れないのである。”
こんな一文がさらりと文中に。
深いですな。

財閥の御曹司であった剛と別れて、一人ぐらしを始めた乃里子。
あの世へいったって、こんないい目はみられそうにない!
結婚生活から解放され(乃里子は結婚生活から「出所」したと言っている)、ぴかぴかの三十代の自由な時間、独身バンザイ。
仕事も遊びも恋も、存分に楽しもうじゃないですか。

まるで小さな金魚鉢から大きな池に金魚を放してやったかのように、乃里子が大阪の街を自由に泳ぎ回る様子は、見ていて本当に気持ちがいいんです。
いや私は早く結婚して、すてきな旦那様のために毎日おいしいごはんを作るのっ!というのが理想だと言う人も、きっとこの「女一人のたのしさ」に共感できてしまうんやないかなと思います。

ちなみにこの「苺をつぶしながら」は、「言い寄る」「私的生活」という二冊の続編やったみたいなのですが、これだけでも読めました。
とある情報によりますと、「言い寄る」は結婚前、「私的生活」は結婚中、ということみたいです。
おもしろそうやなー。

奥付を見ると昭和60年発行となっているので、つまり23年も前に書かれたもの。
まだ2歳やった頃ですねー、って何も覚えてへんよ。
だいたいうちのお母さん(今59歳。あ、バラしてしまったごめん!)の世代ってことでしょうね。
しかしながら古さは一切感じません。
大阪の大阪臭さがええ感じ。
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by sabazaki-jaco | 2008-12-26 23:55 | ほん