「星へ落ちる」



「星へ落ちる」

 金原ひとみ著

 









忠告します。
今つらい恋愛をされている方は、読まない方がいいかもしれません。
凹みます。
沈みます。
落ちます。

彼が部屋に来てくれるのを待っている、私。
彼が最近女と浮気していると知ってしまった、僕。
彼のことを好きになった彼女に逃げられた、俺。

ここには、私、僕、俺、そして彼の四人が出てきます。
私、僕、俺の三人の視点から語られる、それぞれのつらい想い、帯の言葉をお借りして「絶望」。
彼の視点からは一切語られておりませんので、彼だけが生き生きしているように見えて仕方ありません。
それ以外はつかみどころがなくて非現実的に思えます。

とにかく対比がすごい。
それが顕著に表れているのが名前です。
ここでは一切の人間に、名前が与えられておりません。
それに対して、ジントニック、ル・クーゼの鍋、コックローチドリームというパソコンゲーム。
これらのものの名前の、なんと具体的なこと!
この対比が、人間の絶望感をより引き立てて見せているのやと思います。

ケータイ小説は話がリアルやからおもしろい!と、何かに書いてあったのか誰かが言っていたのか。
よう忘れましたが、それやったら金原ひとみの本読んでみはったらどうかなと、おすすめしたいです。
痛々しさとか、恋愛のつらさとか、通じるとこがあるんじゃないかなと・・。
うち、ケータイ小説読んだことないですが。
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by sabazaki-jaco | 2008-12-19 22:59 | ほん