「とりつくしま」



「とりつくしま」

 東直子著

 








取り付く島もない・・、といった言葉がありますが、「とりつくしま」とバチッと切ってしまうことによる、ものすごい違和感。
違和感って言いきっちゃうと、悪い感じがしますね。
そうじゃなくて、気になるー、感じ。

この世に未練を残したまま死んでしまった人に、あの世のとりつくしま係から、最後のプレゼント。
生きているもの以外なら何にでも、そのモノになって、この世をもう一度体験することができる、それがとりつくしまです。
ある人はトリケラトプスのマグカップに、またある人は母の補聴器に、そしてある人は・・・、といった感じで、11編。

この本は小説ですが、東直子さんは、歌人です。
短歌詠んではる人です。
だからか、すっごく繊細な言葉選びだし、優しい。
ゆりかごでゆらゆら揺られて、上の方でくるくる回っているメリーゴーラウンドみたいなんを、夢心地に見ているような、そんな気分になれます。
ただ内容は、ええ話やけどええ話なだけやなってのとか、ありそうな感じやなってのも、ないこともない。

おまけ。
今日のブログは、東直子さん風に書いてみました。
どこが、って。
「、」を、たっぷり、ゆったり、使うところです。
この本を読み始めて、まず気になったのが「、」の多さでした。
小学生の音読やないんやから、「、」なんて無視していつも通り読んだらいいもんの、実際に「、」が入っているのを見ると、ちゃんと一拍置いてしまうものみたいです。
これは、なかなか不思議な感覚です。
体験してみたい方は、是非、読んでみてください。
[PR]
by sabazaki-jaco | 2008-12-04 22:03 | ほん