「神去なあなあ日常」



「神去なあなあ日常」

 三浦しをん著

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『なあなあ』は、『ゆっくり行こう』や『まぁ落ち着け』の他いろんな意味で使われている方言で、三重県の山奥のさらに山奥の神去村の住人たちののんびりした性格をよく表した言葉だ。
高校卒業後の進路が決まっていなかった平野勇気は、担任と親に無理矢理就職先を決められてしまい、その神去村で林業をすることになった。
山以外なにもない携帯もつながらない村で、初めて触るチェーンソーに苦戦し、プライバシー筒抜けの村人たちに戸惑いながらも、林業のおもしろさに魅了されていく、勇気の一年間の記録。

林業と言えば、数年前のNHKの朝ドラの「ほんまもん」で、主人公の池脇千鶴の家が確か林業をやっていたなぁと、まぁ思い出したっていうだけなんですけど。。
林業、すごすぎる。
チェーンソー腰にぶら下げて木に登ったり、ほんではるか上の方でロープ一本で体固定して枝を切り落としたり、木の苗植えるんももちろんひとつひとつ手作業でとか、とにかくめっちゃ大変そう。
そこに状況よう知らんまま放り込まれるって、どんな状況やねん。

勇気は、特別優しいとか素直とか熱いとか、そんな性格ってことでもなく普通の子です。
仕事についても、がんばるぞって意気込んでがんばるんじゃなく、神去村で暮らすうちに、少しずつ林業に興味を持ち、最後には林業の虜になっちゃう感じ。
勇気が神去村のことを好きになっていくと、なんかわからんけどうちも嬉しくなっていくんです。
自分の故郷のことを好いてくれてるみたいに思えて。
故郷なんてありませんけどね、うち。

ほんで、なんといっても一番おもしろかったのは、神去村の祭り。
命がけにもほどがあるやろて言うような、無茶苦茶な祭りや。
それを知らされへんまま参加させられてしまう勇気が、戸惑いながら文句いいながら(そらそうやわ)、でも結局魅了されちゃうんですね。

最後はほんまおもしろかったんですけど、星3つなのは、中盤までがだらだら気味で飽きてしまって、読むのに時間かかったせいです。
前半は村と林業の説明が多めなんで、激しい波もそうないですしね。
最後あ、超大波で一気に全部流してどばーっ!!て感じです。

ちなみに、神去村は実在はしないみたい。
やからあの祭りもフィクションやと思いますが、ていうか祭りが実在したら恐すぎる!てくらいのレベルなんですがね。
しをんさんの祖父が、三重の山奥で林業をされていたそうです。
そういうのを聞くと、小説家ってすげーって思います、やはり。
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by sabazaki-jaco | 2009-11-06 23:49 | ほん