「憂鬱たち」



「憂鬱たち」

 金原ひとみ著

 









この表紙にこのタイトル!
だから好きやねん金原ひとみ!(実は同い年!)

神様の田んぼがすごい憂鬱と書いて、神田憂。
今日こそは精神科に行こうと思って家を出たのに、カイズとウツイという二人の男が現れて、なぜかうまくたどり着くことができない。
なぜかバイトを始めることになってしまう、なぜかいらない服を買わされてしまう、なぜかピアスを開けてしまう・・・
妄想が暴走して現実から逃走してどうしようー。

鬱ガール神田憂の憂鬱(精神科に今日も行けない)を、明るくポップでファンキーな感じで描く。
憂鬱なのに暗くない、重くない、しんどくない。
やけっぱちな感じがなんか読んでいて気分爽快。
こんなん金原ひとみにしか絶対に書けません。

それに帯の“憂鬱 is the 快感!!”、うまいコピーつけはったなぁと心から感心します。
日本語×英語の“is the”のあほっぽさが、この物語にぴったしやわ。

そして二人の男カイズさんとウツイくん、店員さんやったりタクシー運転手やったり彼氏やったりと、毎回毎回設定が変わって現れます。
彼らが現実の人なのかも疑わしい。
憂の妄想(大半は被害妄想)で歪んだ感じに書かれているけど、一般人やからね、二人とも。
その歪みがまた、憂の尋常じゃなさがよく表れていて、良いのです。

精神状態のおかしい女の人の話ばっかり書いてはるけど、金原さんは一体どんな人なんやろか。
綺麗な人やった印象はあるんやけどな。
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by sabazaki-jaco | 2009-10-14 01:40 | ほん