「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」



「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」

 米原万里著

 









暑い毎日は嫌やけど、夏は文庫本が色気づくので、棚を見ているだけで楽しくなります。
梅佳代写真が表紙の太宰も気になるけど太宰なんか絶対よう読まんし、ってことでアーニャです。
図書館で検索したら小説に分類されておったんですが、小説風自伝ってところでしょうか。

マリがこどもの頃の数年間通っていた在プラハ・ソビエト学校には、50カ国以上のこども達が集まってきていた。
同級生であった個性的な三人の少女との出会いは、マリの人生に大きな影響を与えた。
男の見極めを教えてくれたギリシャ人のリッツァ。
どうでもいいような嘘をついてしまうが憎めないルーマニア人のアーニャ。
クールな優等生で絵の上手なユーゴスラビア人のヤスミンカ。
それぞれがそれぞれの故郷や新たな土地で大人になり、二十世紀後半の激動の時代の中で音信不通になってしまうのだが、マリは三人の友人を探し出し、感動の再会を果たす。

うち歴史を全然知らんから、内容を理解するんがちょいと難しかったです。
ていうかわからんまま読みました。
プラハの春ってどんな出来事でしたっけ?
↑これかなり出てくるんですが、、わからん・・・

在プラハ・ソビエト学校での思い出、マリが日本に帰ってきてからしばらく文通、東欧の情勢がえらいことになって文通途絶える、マリ気になって会いに行く。
こんな感じなので、細かい事情はわからなくても読めます。
細かい事情がわかるわからないよりも、戦争や紛争や人種差別やそんなものがあった事実を知り、ひどい!とかあかん!とか感じる方がきっと大事。

今の時代に日本にずっと住んでいて、普段自分が日本人であることを気にすること、そうないですよね。
在プラハ・ソビエト学校に様々な国から集まってきたこども達は、まだ小さいのに、皆自分の国を背負って生きているみたいに振る舞わはる。
そして戦争真っただ中の自分の国に、やっと帰れると喜んで帰っていったりする。
甘っちょろく生きているうちにはとてもわからん感情や。

ここまで書いてえらい重い内容に思われるかもしれませんが、あくまで物語(っぽい)のでしんどくないです。
日本人のマリの心情、リッツァやアーニャやヤスミンカの心情、その親や兄弟の心情など、国も立場も違う色んな人がそれぞれの想いを持っている上に、うちの場合は歴史を知らんってこともあって考えることが仰山ありすぎでしたが、もう一度言いますが、しんどくないです。
もうこれはエッセイスト米原万里さんのすばらしさ!としか言い様がないですね。
ほんと読ませます。
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by sabazaki-jaco | 2009-08-15 00:23 | ほん