「猫泥棒と木曜日のキッチン」



「猫泥棒と木曜日のキッチン」

 橋本紡著

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最近何読んだらええかわからん病です。
文庫の棚を30分以上うろうろして、やっとの想いで選んだのがこちらー。
(本屋さま、出版社ごとに並べないで、完全ごちゃまぜ著者順で並べてほしいです!)

お母さんが突然家出した。
お父さんは小さい頃に死んでしまっていて、残されたのは高校生のみずきと弟のコウちゃんの二人。
母親に捨てられたわけなのにちっとも焦ることのなかったみずきは、ある日道ばたで、悲しみ、辛さ、絶望、そんな塊のつまった小さな段ボール箱を拾う。
中身は、捨てられた子猫だった。

まず、「猫を捨てるな」を全面的に押し出したこの小説に拍手。
まぁ悪い人が出てくるんですが、お話やてわかっていてもイライラ。。
もちろんそれだけのお話じゃないのですが、この本を読んで一人でも多くの人が、同じイライラを感じていてくれていたらええなーと思います。

お話の中で猫は、かわいいかわいいの存在としてではなく、命の象徴として描かれています。
捨てられた子猫たちからは、生きたいという意思がみなぎっていて、必死にもがいている。
しかしあまりにも非力でか弱いので、その願いはそう簡単には叶わないのです。
生きたい、生きたかった。
その想いがつまった段ボールを、みずきは拾ったのです。

テーマとしてはすごく大切なことを言っているような気がするんですが、軽いんですよねー。
橋本さん、ライトノベル出身の作家さんやから若者向けを意識して、重々しくないようにしはったんかな。
ええこと言うてるんですが、何かおもしろくない。。
猫の、にゃんにゃんなかわいさが、うちにとって足らんからだけやろうか。(それやったらごめんなさい。)

でも最後に、世界共通の命の象徴のような妊婦さんが出てくるんです。
ほんとちらりとなんですが、そのシーンはすごく好き。
退屈な講義やったけど、チャイムが鳴っておしまーい!みたいな、きっちりまとまった終わり方でした。
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by sabazaki-jaco | 2009-08-05 00:09 | ほん