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「アクロバット前夜」



「アクロバット前夜」

 福永信著

 









読んだことある方は、「ああこれか」とお思いかと思いますが、読んだことない方は、想像してください。

まず、横書き。
なので、左ページが先。
一ページの一行目を読み終えたら、次の行へ行かず、そのまま二ページの一行目へ。
二ページの一行目を読み終えたら、ページをめくって、三ページの一行目へ。
そのまま最後のページまで、一行目を読み続ける。
最後のページまで行ったら、一ページに戻り、二行目を同じ要領で読む。

前代未聞。
これは内容がどうこうではなくて、本とページと活字との闘いです。
ひたすらページをめくり続けないといけない。
傍から見たら、超速読法に見えていたはず。

新感覚。
なんて気分ええもんじゃなくて。

喧嘩売られてます。
喧嘩売られたので、買いますとも。
一方的にやられっぱなしでしたけども。

気づいたら違う行を読んでるなんて、ざらです。
なんでかわからんけど、話が繋がってまうんで、発見が遅れる。
大分進んでから、あれ?上の行読んでへんわ!って気づき、数十ページ戻る。
イライラがたまる。

この本図書館で借りたんですが、水濡れ跡がたっぷりとあり。
以前にこれ借りた人が、読みながらイライラしすぎて、飲みもの倒してしまったんでしょう。
そらしゃーないわ。

福永信さんは天才なのかもしれない。
行がずれても話が繋がっているように感じるのも、もしかしたら狙いなのかもしれない。
by sabazaki-jaco | 2009-06-02 00:54 | ほん