「フィッシュストーリー」



「フィッシュストーリー」

 伊坂幸太郎著

 









伊坂さんの短編集です。
深夜の動物園の、オオカミの檻の前で毎晩寝そべっている男の話「動物園のエンジン」
一人の男を捜している探偵が訪れた、山奥の村の独特な風習の話「サクリファイス」
とある小説の一文に音を乗せて、売れないロックバンドが想いを込めて歌った曲、その曲がもたらした奇跡の話、表題作の「フィッシュストーリー」
職業は空き巣、お人好しの青年の話「ポテチ」

短編集ってのは、4編くらいがちょうどええですね。
ほどよい長さで読み応えもあるし、1冊で4つもお話が読めたお得感もあるし。
久しぶりの伊坂さんでした。
ところどころ、小ネタで笑わせてくれます。

「フィッシュストーリー」、これ、めっちゃおもしろかったです。
「アヒルと鴨のコインロッカー」のゾクゾク感を思い出しました。
話が繋がって真実が見えてくる、正しくパズルやなぁ。
こういう人が死なないミステリーすてき!
死ぬのはこわいからいやです!

伊坂作品全体に感じるとこなんですが(と言ってもまだ片手で数えるくらいしか読んでませんが)、実際やったら「クサい!」と思われそうな行動や発言を、何のためらいもなくやり切ってしまえるところが、かっこいいんやろうと思います。
正義は勝つ!ですね。
ポイ捨てしたヤンキーのにーちゃんに「落とし物ですよー!」と声掛けちゃったりしちゃったり。
ま、職業が空き巣って人もおるんで、正義とか、いやいやいやって感じですが。

俺は全てをわかっているぜ!みたいな男がよく出てくるので、その辺若干鼻につくのですが、まぁ多分かっこいいんでしょう。
「サクリファイス」の探偵の黒澤って人は、これまでの伊坂作品で名脇役やったそうです。
黒澤が一番嫌いなタイプやったんですが・・・。

「妖怪アパートの幽雅な日常」を読んだ時に、かっこいい大人しか出てこんなーと思ったんですが、あれは中高生向けのかっこいい大人。
伊坂作品もかっこいい大人が仰山出てくるんですが、こっちは大人(特に男性)向けのかっこいい大人の見本帳かも。想像。
かっこいいんかわからんですが。
うち、女子だしー。
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by sabazaki-jaco | 2009-05-08 23:41 | ほん