「ナイン・ストーリーズ・オブ・ゲンジ」



「ナイン・ストーリーズ・オブ・ゲンジ」



 









有名作家さん勢揃いで、源氏物語を現代語訳。
松浦理英子、江國香織、角田光代、町田康、金原ひとみ、島田雅彦、日和聡子、桐野夏生、小池昌代の九名(掲載順)

光源氏がモッテモテで、お姫さんお嬢さんねえちゃん達をとっかえひっかえでうはうはー、っていう大筋の内容は知っていたんですが、ちゃんと読んだのは昔々の古典の授業でのみです。
古典の授業を“ちゃんと読んだ”に分類したらあかん気もするので、つまりほぼゼロ。
予想以上の、めくるめく愛の世界(乱れぎみ)でした。
あほみたいな感想ですみません。

書いた人によって感想が全然違うので、一人ずつ書きます。

松浦理英子「帚木」
正直、初っぱながこの人はきつかった。古典の授業の現代語訳の模範解答、といった感じ。

江國香織「夕顔」
さすが、翻訳慣れしてはる。読みやすいです。源氏物語、江國さんの訳やったら全部読める気がします。

角田光代「若紫」
うまい。現代アレンジ風で、映画「さくらん」のきよ葉(主人公)の子どもの頃の話みたい。ほんできっと源氏物語的にも、ここらへんが一番の盛り上がりポイントなんちゃうかしら。知らんけど。

町田康「末摘花」
町田康は天才でした。完全な町田ワールド。源氏物語書いて笑わせられるなんて、この人くらいしかおらんのちゃうでしょうか。末摘花の散々な言われっぷりが、ひどいけどおもろいです。

金原ひとみ「葵」
完全現代版、っていうか源氏物語的要素ないんやけれども。ここまで変換しちゃうのも、金原さんやったらありかな。しかし、葵はええんやが、光源氏が光っていう名前で扱われてるのが、なんか照れる。

島田雅彦「須磨」
島田さんの文章がどうこうよりも、源氏まさかの左遷にびっくり。

日和聡子「蛍」
この人も、古典の授業の現代語訳の模範解答。松浦さんよりは読みやすいですが。

桐野夏生「柏木」
女三宮目線で、天皇家らしい丁寧で美しい文章で書かれています。原文で詠まれている歌を一つも書かないで、まとめ上げられていてすごい。

小池昌代「浮舟」
エッセイを交えて書かれていて、おもしろいです。歌の訳し方が、他の作家さんと違って詩的でおしゃれで、内容がわかりやすい・・、と思ったら小池さん、詩人さんやったんですね。浮舟の心情描写めっちゃうまいし、風景描写も色彩豊かで美しい。

好き勝手書いてます。
おすすめは町田康、あと桐野さんと小池さん。

しかし源氏物語、昼ドラなんて比べもんにならんくらいのドロドロっぷりですねぇ。
古典の授業でやるには、中高生には刺激強すぎやと思うんですが。
町田康の訳で授業したら、みんなしっかり勉強するよ、きっと!
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by sabazaki-jaco | 2009-04-24 23:06 | ほん